『相手の名前を呼んで挨拶する』ことで特別感を持たせることが出来る!
ネームコーリング効果の活用法と『感嘆詞』を使ったワンランク上のテクニックをご紹介しています。
相手に好意的な印象を持たせるポイントは、『相手の名前を呼んで挨拶をする』ことで、相手に対し特別感を持たせることです。
さらに、『感嘆詞』を織り交ぜることで、より自然に相手の名前を呼ぶことができます。
まず、好意的な挨拶をする基本のポイントについて確認しておきましょう。
穏やか&自然&柔らかな笑顔で少し口角が上がった表情。
通常の会話よりやや大きめの声量とやや高めのトーン。相手に聞こえるように意識することと、大きすぎて驚かさないように注意すること。
目上の人や初めて会う人には挨拶の後に45°程度のお辞儀。仲の良い上司や先輩などには会釈程度。
基本的には挨拶のみで問題ない。挨拶に加えて一言添えると非常に好意的な印象に。
上述したように、挨拶に一言添えることも好意的な印象を与えることになりますが、相手の名前を呼んで挨拶をするだけでもガラッと印象が変わります。
おはようございます。
田中さん、おはようございます。
挨拶の前後に相手の名前を呼ぶことは、『ネームコーリング』というテクニックです。
『ネームコーリング効果』は名前を呼ばれると、その相手に対して親近感を覚えるという心理効果です。
挨拶の前後に相手の名前を呼ぶことで、相手に親近感をもたせ、良い印象を与えることできます。
少々照れくさくて、初めはなかなか思うようにいかないかもしれませんが、ちょっとしたコツを掴めばとっても自然な名前の呼びかけ&印象の良い挨拶ができるようになります。
相手の名前を上手に呼ぶことができれば、緊張により表情がこわばってしまっても、相手が受ける印象は格段に良くなります。
名前は相手を指定する唯一のものですから、『他の誰でもないあなたに話しているんですよ』という意思表示にもなります。
相手は「今自分が選ばれて話しかけられている」「この人は自分に向けて話している」という心理的な安心感を持ちます。
誰にともなく向けられた「おはよう」よりも「おはよう、○○さん」「○○さん、おつかれさま」という挨拶の方が、深層心理では「好意的」と受け止められていることは言うまでもありません。
人の目を見て挨拶をしたり、元気な挨拶をすることが苦手という人はたくさんいます。
そんな人にこそ、是非この「名前+挨拶」を試してもらいたいと思っています。
挨拶に名前をつけるだけで、挨拶に関する他のポイントをカバーすることができるからです。
例えば、『誰にでも笑顔で元気な挨拶をする人』と『伏し目がちで元気はあまりないけど、いつも丁寧に名前をつけて挨拶をしてくれる人』ではどれくらいの印象の差を感じますか?
受け取り方にもよりますが、どちらも嫌な感じはしないのではないでしょうか?
もちろん、誰にでも笑顔で元気なうえに丁寧に名前もつけて挨拶してくれるような人がいればそれが1番良いことは言うまでもありませんが、それができないというだけで、挨拶という重要なコミュニケーションツールをおろそかにしてしまうのはあまりにもったいないことです。
『あの人は声は小さいけど、いつも名前を呼んで丁寧に挨拶してくれるね』と思ってもらうことができれば、相手にとっては「物静かで丁寧な人」という好意的な印象に映り、「うつむきがちだけど、名前を呼んでくれているから、誠意をもって挨拶してくれているんだな」「意外と周りのことを良く見ている人なのかもしれないな」と、良い点として評価してもらうことにつながります。
つまり、挨拶が苦手な人ほど「名前+挨拶」を行うことで、相手に好印象を持たせることに有効に働きやすいのです。
セミナーの講師や普段の会話でも話し始めるときに「えーと」や「あのー」など、その言葉自体には意味がない場つなぎ音を発している人をよく見かけます。
これを英語では『フィラー[遊び言葉]』といい、これから話す内容の整理をする際に多く発します。
周囲にとっては意味をもたない言葉ですので、連発していると「この人大丈夫かな…」と思えてきますが、本人にとっては大きな意味をもつ行為で、話す内容を整理する1秒間の場をつなぐ効果を発揮しています。
日本人に限らず、英語での会話においても「uh…」「um…」「well…」などの発音が、即座に言葉が出ないときなどに使われています。
特に日本人は、急に本題の言葉を発することに違和感を持ちやすい傾向にあります。
挨拶の場面においては、「えーと」や「あのー」などの場つなぎ音は適しませんが、これに似たもので、感嘆詞は非常に役立ちます。
感嘆詞(感動詞とも呼びます)は、感動、応答、呼びかけ、を単独で表現する言葉です。
例として以下のようなものがあります。
場面 | 感嘆詞 |
---|---|
感動 | おお、ほぉ、まぁ |
驚き | えっ |
同意 | はい、いいえ |
呼びかけ | あっ、あのっ、もしもし、ねぇ |
この感嘆詞を最初につけることが今回ご紹介するテクニックです。
相手の名前を呼ぶ前にあえて「あっ」や「おっ」などの感嘆詞をつけてみてください。
おはようございます。
田中さん、おはようございます。
あっ、田中さん、おはようございます。
『おっ、田中さん、ありがとう』など挨拶だけでなくお礼などにも使えます。
挨拶以外のシーンでも、『田中さん』よりも『あっ、田中さん』の方が呼びかけやすいので、是非試してみてください。
感嘆詞をあえて使うことによって、その後に出したい『名前+挨拶』がスムーズに出るようになり、相手も短い感嘆詞を聞くことで自然とこちらに意識が向くので、挨拶をしやすい環境になります。
その結果、自然に名前が呼べて、挨拶ができるようになるというわけです。
海外の映画などを観ていると『やぁスティーブ、おはよう』など、ナチュラルな「名前+挨拶」をしているのを見かけますよね?
「何だかわざとらしい気がする」と感じるかもしれませんが、繰り返し行うことで自分自身のスタイルとして定着していきますので、慣れるまで実践してみてください。
「あっ」「おっ」など、非常に短い感嘆詞をつけるだけで、名前をつけて挨拶することがとても簡単になります。
人は無意識に名前を呼ばれることに喜びを感じます。
名前を呼ばれることに特別感をもったうえで、さらに、その後に続く挨拶も「自分に向けられた”おはよう”」「自分に向けられた”ありがとう”」と感じることができます。
ホテルのサービスマンや、機内のファーストクラスなどではCAさんが必ず「○○様」と呼びかけてから挨拶をしたり、用件を伝えたりするのはこのためです。
一日の中で何度も何度も訪れる挨拶のチャンスを充分に生かせば、深く話したことがない人にも「あの人たぶんいい人だな」と思ってもらうことができます。
このコツは、転職活動を行う際にも非常に有効です。
面接の申込を電話で行う際に、電話口の相手の名前を聞き出し、極力名前を呼ぶように心がけてください。
電話を受けた担当者から面接担当者に引き継がれる際、好印象であることが伝達されれば、採用の可否に有効に働く可能性があります。