上司へのイライラが限界に達したときの3つの対策をご紹介!
明日から使えるストレス対策を伝授。
リラックスした気持ちで仕事をするためのコツを丁寧に解説しています。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、テレワークが推奨されてからは上司と顔を合わせる機会が多少は減りましたが、同じ組織に属している以上、上司と接することは多々あります。
嫌いな上司とも笑顔で接することは、このご時世避けて通ることが非常に困難です。
また、上司に対する好き嫌いを表に出そうものなら、その後の働く環境が悪くなってしまう可能性もありますので、どうしても我慢せざるを得ない状況になります。
しかし、日々募っていく上司に対するイライラやストレスは、ときとして身体や精神に大きな影響を及ぼすことがあります。
過度のストレスにより、出社することを考えただけで動悸、息切れやめまいが起きたり、場合によっては精神疾患を患うことにもつながりかねません。
自分自身がどれだけ分別のある行動をとろうとも、上司による理不尽な要求や人格を否定するような言動(パワーハラスメントなど)が繰り返し行われると、どんなに我慢強い人でも限界が訪れます。
つまり、外部環境を変えることがどうしても難しい状況にあるときは、まず、自分自身の心的傾向やものの見方をコントロールし、ストレスを軽減していくことも必要です。
このページでは、上司へのストレスが限界に達しそうな方に向けて、今日から始められる3つの対策をご紹介していきます。
どの方法を行ってもうまくいかない場合は、最終的な手段もご紹介していますので、是非この記事をお役立てください。

部下にストレスを与える上司の特徴
そもそも、部下に過度のストレスを与えてしまう上司とは、一般的にどのような特徴があるのか、ここから確認していくことが重要です。
そこで、まずは、部下から嫌われる上司の特徴ベストスリーをご紹介します。
自分に甘く人に厳しい
上司・部下の関係に限らず、一般的に『自分に甘く人に厳しい』人は嫌われます。
よく職場で次のようなケースがあります。(身に覚えのある方はご自身もご注意ください。)
こちらのミスに対しては問題点や対策などを過度に追及し反省を促してくるのに、自分自身の失態については責任転嫁や外部要因のせいにしたり、愛嬌でごまかそうとする。
業務分担には関しては一切関与しないように会話に入ってこかったのに、後から意見を言って現場を混乱の渦に陥れる。
これでは、上司としてのあらゆる言葉や指摘が説得力に欠くものとなってしまいます。
『自分の失態は棚に上げて、部下のミスはとことん追求する』『業務に参加しないのに、外から意見を挟み現場を混乱させる』このような行動を繰り返す上司は部下にストレスを与え嫌われます。
理不尽な要求をしてくる
職場で強いストレスを感じ、精神的に追い詰められてしまう方に多いのが、『上司による理不尽な要求』によるものです。
与えられた仕事をこなすと、「余計なことをするな」と不満な態度をとる
「自分の頭で考えろ」といいながら、「なんで質問しないんだ」と注意する
他の業務もあるのに期限が差し迫った業務を渡し優先的に処理するよう指示を出す
このように理不尽な態度や要求を繰り返す上司は、どんなに仕事ができる部下を持っていても、必要以上に振り回し、疲弊させ、結果、優秀な部下から次々と離れていきます。
気分のムラが激しい
最も厄介なのは『気分のムラが激しい』上司です。
先ほどまで冗談交じりに雑談をしていたのに、態度が一変して些細なことで叱責される
イライラしている様子が目に見えてわかる
上司でなければ、接点を持たず、避けたいところです。
また、『日によって言うことがコロコロと変わる』『気分によって褒めたり怒ったりする』様子を見ていると、そのベクトルが自分自身に向いていなくても、同じ空間にいるだけで疲れてしまいます。
上司がこのような状態では、仕事の生産性を向上させることも困難です。

上司へのストレスを解消する3つの対策
『自分に甘く人に厳しい』『理不尽な要求をしてくる』『気分のムラが激しい』といった残念な上司によって、ストレスを抱えてしまった方には、次の3つの対策を実践することを強くおすすめします。
【1つ目の対策】『反面教師』の代表例と認識して客観視する
1つ目の対策は、『反面教師の代表例と認識して上司を客観視する』ことです。
上司の残念な点が目に入り既に『嫌な上司』として認識してしまうと、その後は良い部分を見つけようと意識しても目に留まらず、残念な点にばかり目が行ってしまいます。
この現象を心理学において『カラーバス効果』といい、特定のものを意識し始めると関連した情報にばかり注意が向いてしまうという心理的効果です。
これにより上司に対する認識を変えようと努力しても、いつまでも状況が変わらないことに嫌気がさし、余計にストレスが溜まってしまいます。
ここはあえて、『ストレスを与えてしまう残念な上司はどんな行動をするのだろう』『どんな点が特に嫌われてしまうのだろう』など、研究対象として客観的に観察し、『自分自身は部下に対して同じような行動をとらないように気をつけよう』と反面教師にしてみてください。
客観的に上司を観察することによって、過度なストレスからは解放され、冷静に対応することが出来るようになります。
また、上司の言動を『放送事故』『雑音』などの認識に変えて頭の中で小ばかにしてみてください。
【2つ目の対策】あえて反抗心を抑え軽く受け流す
2つ目の対策は、上司の言動に対して『あえて反抗心を抑え上司の言葉を軽く受け流してしまう』ことです。
上司に対するイライラやストレスは、上司のあるべき姿や自分自身の考えと現実が乖離していることに対する反抗心や対抗心も一つの原因です。
ここはあえて自分が大人になった感覚で、幼児のわがままを聞いてあげるように軽く受け流してみてください。
上司に対して対抗心を燃やしたり、反抗心をいただいたところで、ストレスの対象となる上司が意見を受け入れるとは考えにくく、意識すればするほど時間の浪費となってしまいます。
幼児と同じ土俵に上がってはいけません。
上司に意識を向けるよりも、もっと有意義なことにご自身の時間を利用してください。
【3つ目の対策】接する機会を減らしてなるべく関わらないようにする
3つ目の対策は、ズバリ『接する機会を減らしてなるべく上司と関わらない』ことです。
同じ組織に属している以上は、残念な上司との関わりを完全に断つのは困難ですが、コミュニケーションを最小限にすることはできます。
残念な上司との会話は業務連絡のみに限定し、プライベートの会話は極力避けるなど、割り切ることで距離を保つように意識してみてください。
新型コロナウィルス対策におけるソーシャルディスタンスも、上司との接点を減らす大きな機会となりました。
また、部署の異動、転勤、テレワークの積極的な推進をしたり、別の尊敬できる上司との接点を持つことにより残念な上司をけん制するのもひとつの手です。
誤った対策をすると逆効果になるので注意
上記でご紹介した対策法は、残念な上司に対するストレスやイライラを解消するために有効でが、極端な行動をとってしまうと、上司の感情を逆なでしてしまい、逆効果となるケースもありますので、十分に注意してください。
自分の立場が危うくならないよう、なるべく相手に悟られないように対策することが重要です。

うまくいかない場合は最終手段を
前述の対策を実践しても状況が変わらない場合には、以下の最終的な手段に着手し環境を大きく改善させましょう。
上司の言動をメモに残し人事部に掛け合う
上司の言動がパワハラに該当するようであれば、次のことに注意したうえで、言動の一つ一つをメモに残し、まずは人事部に相談しましょう。
メモを取る内容
日付、時間、周囲にいた人、言われた内容、言動により受けた感情を必ず記載してください。
後日、人事部等が聞き取り調査をする際に大いに役立ちます。
提出はコピーしたものを
人事部に提出するメモの原本は自身で保管し、コピーを提出するようにしてください。
これは、人事部に原本を渡してしまうと、事案が解決するまでの長期間ただ待たされるだけとなってしまう可能性もあり、解決しない場合に第三者機関へ相談する際に根拠資料が手元にない状態を防ぐためです。
上司よりも上の立場の人に相談する
人事部が存在しない中小企業の場合は、上司よりもさらに上の立場の上司に、思い切って相談してみてください。
必ずしも自分が思い描く結末になるとは限りませんが、相談することで解決策が見つかったり、気持ちが楽になったりすることもあります。
総合労働相談コーナーに相談する
厚生労働省は各都道府県労働局に『総合労働相談コーナー』を設けています。
労働に関する相談窓口といえば最初に『労働基準監督署』を思い浮かべるかもしれませんが、実は労働基準監督署は労働基準法や労働安全衛生法などの法令に基づいた問題の解決はできますが、パワーハラスメントは民事的な争いになるので、労働基準監督署では解決することが出来ません。
他の会社に転職を検討する
今後同じ組織に属するのが難しいと感じるほどストレスが限界まで達してしまったら、転職も検討しましょう。
ただし、転職することにより、現在よりも待遇が悪くなったり、さらに残念な上司と出会う可能性もあるので、その点も考慮して慎重に行動するようにしてください。
生活の大半を占める職場生活
1日のうち職場で過ごすおよそ9時間というのは1日の約3.7割、睡眠時間が8時間だとすると起きている時間の約5.6割です。
生活の大半を占める職場生活を快適に過ごすためにも、ご紹介した対策を実践し処世術を身につけ過度のストレスを受けない状況を作っていきましょう。
実践しても解決しない場合は次のステップです。
自身の精神状態が極限まで悪化する前に環境を変えましょう。
こころの耳
厚生労働省が設置する『こころの耳~働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト~』では、セルフストレスチェックや、疲労蓄積度セルフチェックを行うことが出来ます。
また、ストレスに関する様々な情報が掲載されていますのでご参考にされてください。
