相手との距離の縮め方!「I like it」で相手にとって「特別な人」になる!

ビジネスの場面では同僚や上司、部下または取引先の方などさまざまな人とコミュニケーションを取らなくてはいけません。

相手が自分と同じ趣味を持っていたり、考え方が同じだったりすればコミュニケーションを取ること自体はさして難しいことではありませんが、ビジネスの場では相手を選ぶことができません。

自分にとって苦手な相手だったとしても一定のコミュニケーションを取らなければならないシーンが必ず訪れます。

ですが、苦手な人とでも円滑なコミュニケーションを築くことができれば自分自身が精神的にも身体的にも楽になることができます。

では具体的に何をすれば少し苦手な相手とのコミュニケーションが取りやすくなるのでしょうか?

最初から好かれようとしない

相手との円滑なコミュニケーションを望んだとき、真っ先に頭に浮かぶのは「相手に好かれたい」という感情です。

相手に好かれていれば、コミュニケーションが取りやすくなりますし、こちらの提案や要望が通りやすくなります。

しかし、「好きになってもらう」というのは時間がかかる作業です。

よっぽど天性の才を持ち人を惹きつける雰囲気を持っていれば話は別ですが、一般的にはまず何度か会って話すことから始まり、信用に値するかどうか、会話のテンポや内容が自分と合うかどうか見極め、最後に好意を持つかどうかの順で近づいていきます。

まずは、相手にとって「感じの良い人」と印象づけることができれば充分です。

話し上手よりも聞き上手

「会議や会話で発言しない人は何も考えていない」などといわれますが、そのようなことはありません。

反対に会議や会話においてはその場にいる人の時間を拘束しているわけですから、無駄な発言や質問は慎むべきです。

よく話す人との会話では、聞き役に徹することが得策です。

ただし、ここでいう聞き役とはただ単純に相手の話を聞くことを指しているわけではありません。

あえて積極的な発言をする必要はないものの、相手の話に適切な相槌を打ち、ベストなタイミングで質問を投げかけることが「聞き役」です。

このように表現すると一見高度なテクニックのように感じるかもしれませんが、決して難しいことではありません。

まず大切なのは「話を聞く姿勢」です。

相手の伝えようとしていることを理解するように努めてください。

相手が話している最中に「相手の話に区切りがついたら次に何を話そうか」などとは考えず、「今相手の伝えんとしていることは何なのか」をしっかり理解することです。

次に、相手の話に対して相槌を打つことも重要です。

「はい」「うん」「いやいや」「そうですよね」「そうなんですか」「言われてみれば確かに」「その通りかもしれません」などの相槌を、相手の話の句読点(、。)のタイミングで打ってみてください。

ただし、相槌はあまり大げさにせず多少相手に聞こえる程度で構いません。

また、相手の話を聞く際に、うなずくようなしぐさも加えるとより一層相手の話に耳を傾けていることが伝わります。

そして、可能であればベストなタイミングで質問を投げかけてみてください。

相手の話を理解しようと努めていたら、おのずと疑問な点が湧き出てきます。

質問のタイミングは話の最後である必要はありませんが、少なくとも句点(。)のタイミングにしましょう。

また、疑問点に限らず、話の最後に「このように理解しましたが合っていますか?」などと自分の理解している内容を相手に確認してみてください。

このように、話を理解するように努めて相手に投げかけることが、聞き役の務めです。

無理に会話を探す必要はない

相手と会話をする際、無理に話す内容を探す必要はありません。

相手によっては雑談を好まない人もいます。

そのような人に「今日は天気がいいですね~。」と問いかけても、「そうですね~。」「……」逆に不穏な空気になってしまいます。

その人にどうしても話したい雑談などがなければ、要件から入った方が得策な場合もあります。

相手の立場に立って考えてみてください。

自分にとって意味のない話を延々と続けられると、その時間はただ苦痛でしかありません。

やみくもに言葉を発するのではなく、相手にとって必要な話や、少なくともオチのある話、相手にとって有意義であろう話だけをするように心がけましょう。

あまり無理をして会話を作らず、沈黙を楽しむくらいの気持ちで構えてください。

どうしても雑談が必要場合

場合によっては、どうしても雑談をしなければならないシーンもあります。

そのような場合には、相手との共通点を探してみましょう。

コツは、相手にとって興味があるものと、自分が興味を持っているものの情報にあたるまで、会話を繰り広げていき、見つかったところで深堀をしていくことです。

文章で示すと少し難しいので、次の会話を見てください。

お休みの日とかは何されてるんですか?

基本的には家にいますが、買い物に出かけたり、少しだけ体動かしたりもしますよ。

体を動かすというとジムに通ったりしてるんですか?

いえいえ、そこまで本格的ではないんですが、近所の福祉施設でお年寄りに交じって30分弱汗を流しています。

なんだか楽しそうですね!トレーニングはいつも朝から行くんですか?

だいたい夕方に行きますね!

と、いうことはそのあとはやはり...

お察しの通り!家に帰ってビールです。

ダイエットのための運動というわけではないんですね!でも、わかります。僕も毎日晩酌するんですが、疲れて帰ったときのビールは最高ですもんね!

そうなんですよ!そして、飲まないように飲まないようにと考えると余計のどが渇くんですよね!

余計にね!なんか、こんな話してるとのど乾いてきました。

僕もです。...行きますか?

行きましょう!ジョッキがキンキンに冷えてるお店ががあるので予約しますね!

ここまで意気投合することはまれかもしれませんが、相手と共通の興味を探っていくと雑談も苦ではなくなります。

見たままを言葉にする

人間が好意的に見る対象は「自分に興味を持ってくれている人」です。

ぶっきらぼうで無関心な人間に対して無条件に好意を持つ人などほとんどいません。

かと言って、極端に積極的なコミュニケーションでこられると引いてしまいます。

この「無関心」と「積極的」の中間を想像してください。

それが「あなたに興味があります」というポジションです。

この相手に興味がある、ということだけをさりげなく伝えるには「見たままを言葉にする」ことが有効に働きます。

たとえば、相手が赤い靴を履いていれば「きれいな赤」と口に出してみる、相手がすてきな時計をしていたら「時計がよく似合ってるな~」などです。

特に褒める言葉でなくても構いません。

「髪切ったんですね」「今日のネクタイは青ですね」などその人を見てわかることなら何でも良いのです。

返事を待たない

通常はこちらが相手に言葉をかけた場合、相手の返事を待つことがマナーでしょうが、相手との距離を縮めたい場合は敢えて返事を待ちません。

返事を待つと、相手はこちらに対して「何と答えればいいだろう」「何と言えば正解なんだろう」とプレッシャーに感じます。

普段あまり馴染みの無い人から急に話しかけられ、その返答を瞬時に考えるというのはなかなかできることではありません。

そのため、言葉を投げかけては返事を待つということを繰り返してしまうと、相手はこちらと話すことが億劫になります。

「今日は声がちょっとかすれてますね」とだけ言って立ち去る、「今日の差し色はオレンジですね」と言って立ち去る、言いっぱなしでOKです。

まるで、言い逃げのようですがまったく問題ありません。

見たままのことを一方的に伝えてその場をさっと去ってください。

「私はそれが好きです」と伝える

日本人は相手を褒めようとしたときに「すてきな色」「おしゃれなデザイン」「聞き心地の良い声」「魅力的な笑顔」など抽象的な言葉を選択しがちです。

もちろん、それはそれで褒められた方はうれしいものですが、まだコミュニケーションが円滑とは言えない人からそのように褒められても、やはりなんと返事をしたら良いのかがわかりません。

そこで「私はそれが好きです」という言葉を褒め言葉として使ってみてください。

「あ、赤い靴、私そういうの好きです」「かっこいい時計、そのデザイン僕も好きだな」など「見たもの+好き」と伝えるだけで良いのです。

難しい言葉で褒められるよりも「自分はそれが好き」と共感をされた方が相手の心に刺さりやすく、褒めてくれた相手に好感を持ちやすくなります。

相手が答えたときは焦らず聞き役に

日々一方的な声掛けを続けていると、相手はこちらから話しかけられることに慣れてくれます。

それだけでなく「この人は自分が無理に答えなくても良い人」という印象がすり込まれているのでさほど声かけが負担にはなっていません。

相手がこちらに慣れたころいつもの声掛けに答える日が来ます。

いつものように「すてきな靴、私そういうの好きなんですよね」と声を掛けたときに「あ、この靴…」と相手が返事をしたら焦らずに相手が話し続けるのを待ちましょう。

「コミュニケーションがとりづらい」と、こちらが思っている相手が話し始めると、つい驚きや嬉しさのあまり過剰なリアクションを取ってしまいがちですが、それは逆効果になります。

相手が話そうとしていることを笑顔で聞く、相手が話し終わってから相手が話した内容に相応しい相槌を打ち、適切な質問を投げかけるという程度に抑えましょう。

そうすると相手は思っていることを話しやすく、ストレスなくコミュニケーションを取ることができ、こちらに好感を持ちやすくなります。

まとめ

円滑なコミュニケーションを取りにくい相手を避けることは簡単です。

しかし、自分と合わないということは自分にはない性質を持っている人とも言えます。

ビジネスの場では自分に欠けている要素をいかに上手く他人から取り込むかということが重要です。

コミュニケーションにおいては、レスポンスのリズム、雰囲気が大切です。

また、ビジネスの場においては話しの順序も大切で、結論を先に伝え次に理由をのべた方が喜ばれます。

コミュニケーションの改善は、年齢で早い遅いなどありません。

意識さえすれば今日からでも円滑なコミュニケーションが可能です。

また、コミュニケーション能力があれば信頼関係を気づくことが容易になります。

最後に、コミュニケーションにおいて最も重要なことは、相手に興味を持つことです。

まずは相手に興味を持つところから始めてみてください。

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