相手の懐に飛び込む
結局のところ挨拶が基本
「挨拶が基本」とは、よく聞くフレーズですが、想像している以上に大切な意味を持っていることをご存知ですか?
挨拶といえば「おはようございます」「ありがとうございます」「申し訳ありません」「お疲れ様です」etc…などですが、忙しかったり気持ちに余裕がないと、この簡単な言葉を言い忘れてしまうことがあります。
社会人はおろか、子どものころから挨拶は常識として教えられてきたのに、大の大人がこの言葉を言い忘れてしまうと「一般常識が身についていない」というレッテルを貼られてしまいます。
これは、男性・女性問わずにいえることです。
これが女性同士となるとさらに大きな波紋を呼ぶことになります。
女性は男性と比較して細かい部分、特に欠点などに気が付きやすい傾向にあり、また、聞いた話を本人ではなく別の人に話す傾向にもあるため、「一般常識が身についていない」という話にとどまらず「印象が悪い人」「暗い人」などと話が膨らみ、たちまち尾ひれのついた噂が社内に広がってしまいます。
どんなに忙しくても、気持ちに余裕が無くても、挨拶だけは怠らないように気を付けましょう。
挨拶+αのひと言で良好な関係を築く
挨拶+αのひと言で、良好な関係を築くことができます。
挨拶+αのひと言とは「お疲れ様でした!今日は忙しかったですね!」など、相手が共感できるようなひと言を挨拶に添えることです。
共感を得ることは相手と心の距離を縮める一番の近道となります。
さらに、新しい話題を相手に振ってみたり相手を気遣うひと言を添えることができれば、より一層相手との距離を縮めることができます。
女性は男性に比べ言葉の選択を重要視する傾向にあるため、相手を気遣うひと言を添えることができるかどうかが、良好な関係を築くのに最も重要なことと言えます。
TPOに合わせた表情・姿勢
上司、先輩、取引先や同僚の人と話すときは、相手に身体を向け、相手の目を見て、その状況に合った表情で話しましょう。
相手に身体を向けたり相手の目を見ることによって、会話の相手を特定し「私は今あなたと会話している」ということを伝えることになります。
さらに、その場にあった表情で話すことにより、「この話題に対して真剣に向き合っている」ということが相手に伝わります。
これらの行動はクローズドコミュニケーション(無言のコミュニケーション)と呼ばれます。
お礼の仕方にもコツがある
女性と男性では暗黙のルールにも違いがあり、例えば上司や先輩からご飯を奢ってもらったとき、男性と女性とではお返しの方法が異なります。
男性の上司や先輩の場合、物理的な方法よりもお礼の言葉やその後のお付き合いなどで感謝の気持ちを表現し、受けた恩を自分の後輩に送る姿を見せることが効果的です。
男性の場合は、ご飯を奢ることが一種のステータスのようなところがあるため、これが成り立ちます。
一方、女性の上司や先輩に対しては、お礼の言葉もさることながら感謝の気持ちを形にすることが良好な関係を築くのに効果を発揮します。
高価なものでなくても、プチギフトなどで相手が喜びそうなものを渡すことが効果的です。
女性特有の繊細な感覚がありますので、女性の上司や先輩からお世話になったときは、できる限り物理的なお返しするように心がけましょう。
女性は褒められたり、プレゼント等をもらって嫌な気持ちになることはありません。
このような気遣いによって、仕事を優位に進めることができますし、何より自身のビジネススキルをワンランクアップさせる効果的な手段となります。

真面目に仕事をするだけでは足りない
これは、私の話です。
入社1年目で、特に理由も告げられず、1年間ほど女性の先輩社員から嫌がらせを受けていた時期がありました。
後に普通に会話ができるようになってから、当時嫌がらせをしていた理由を尋ねると「人からの噂でちょっと変な子だと聞いてたから」と言われ、私がその先輩に何かをしたというわけではないことが分かりました。
冒頭でも少しご紹介したように、女性は男性に比べ噂話を好む傾向にあります。
良い噂なら一向に問題はありませんが、悪い噂が広まってしまうと、悪い先入観を持った相手と同じ環境に身を置かなければならなくなります。
周りはあなたの人間性までを評価の対象としています。
特に異動や入社間もない時期は、周囲の人間はまだあなたの人間性までは把握できていません。
このため、先入観を持ちやすい状況であることは充分に理解しておきましょう。
相手の持つ先入観をなくす方法としては、自らを知ってもらう機会を積極的に作ることです。
昼食に誘ってみる、休憩時に少し話しかけてみるなどとにかく接触を試みてください。
このとき、なるべく仕事以外のこと話題にすることがコツです。
まとめ
1960年以降女性労働者が増加し、1985年5月には男女雇用機会均等法が成立しました。
以降、労働分野における女性の権利擁護は発展を続けて今に至ります。
そして、女性社会というのは男性社会とは違った一面を持ち、特に人間関係については築き方が大きく異なります。
このような特徴をとらえ、良好な人間関係を築くことは円滑なコミュニケーションを生むこととなり、業務効率の向上にもつながります。
反対に、人間関係の悪化によるコミュニケーション不足によって、退職・転職に追い込まれてしまうような環境を作ってしまうこともあります。
ここまで良好な人間関係の築き方についてご説明してきましたが、最後に人間関係を構築する上で最も重要なことは「自分がされて困ることを相手にしないこと」「自分がされて嬉しいと思うことを相手にもしてあげること」です。